2016年09月22日

人工内耳講座を終えて (報告)

長野難聴9月定例会

 長野県中途失聴・難聴者協会並びに長野県聴覚障害者協会共催の
 長野県聴覚障害者社会生活訓練事業「聞こえのリハビリテーション講座
 “人工内耳って~どんなもの?”を9月18日(日)岡谷市イルフプラザにて開催
 岡谷市内を中心に県内各地から14名が参加しました。

人工内耳メーカー「メドエルジャパン株式会社」から我妻香奈マーナ氏(カテゴリーマネージャー・クリニカルサポートスペシャリスト)、高石雅仁氏(営業本部長)のお二人に来ていただき、人工内耳について説明をしていただきました。

人工内耳は「内耳」に埋め込まれた電極を使って、聴神経を直に電気的刺激し、音の情報を大脳に届ける装置。日本では3社が認定されている。そのうちのメドエル社はオーストリアに本社があり、1973年から研究が始まり、日夜研究されている。
特徴は柔軟性のある波型ワイヤーを使用したストレート型電極で蝸牛を傷つけにくい構造。長い電極で蝸牛全体を刺激することで高い音から低い音まで聞き取りやすい、とのこと。

装用適応は成人なら18歳以上、子供は1歳(8キログラム)以上。機種も「残存聴力活用型人工内耳(EAS)」や耳かけのないRONDOは完全防水で水泳にも使えるらしい。

聞こえの仕組みなども話していただき人工内耳を知らない人にも理解出来たかと思います。

質疑では

Q 補聴器ではリズムが聞き取れたが、人工内耳をしたら歌詞はわかるが  
  リズムが聴き取りにくい。なぜか?

A 人工内耳は音楽の聴き取りはむずかしい。音楽は音域が広いから。
  トレーニングすることで聞き取りが良くなる。
  オーディオバッテリーケーブルを直接イヤホーンにつなげるのも良い。

Q MRIは使えるのか?

A MRI自体に磁石を使っているのでテラスに制限がある。
  メドエル社は1.5Tから3.0T強化リングを入れている。

その他、機械の乾燥方法などの質問などがありました。
カタログや絵本、便利帳知って役立つ制度とサービスなどたくさんの資料をいただきました。

この日は三連休の中日.。諏訪地域では小宮の御柱祭などが重なってしまったことも有り思ったほど、参加者が多くなく残念でしたが、人工内耳を知る機会になって良かったと思います。
最近は人工内耳の装用者が増えてきているので、このような講座は今後も必要ではないかと実感しました。 
                                             
                                                 報告 濵富美子

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2016.9.22 (THU)